第1回 理学療法士の新しい活躍の場「スクールトレーナー制度」とは?

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〜学校に“体の専門家”がいる時代が、はじまります〜


🟦 はじめに:学校に「体の専門家」が必要な理由

子どもたちの運動能力の差が広がり、体育の時間に「ケガが心配」「姿勢が悪くて集中できない」といった悩みが学校現場で増えています。

そんな中、今注目されているのが、**「スクールトレーナー制度」**です。

これは、理学療法士などの“身体の専門家”が、学校に定期的に関わる仕組み
まだ始まったばかりですが、将来的には「どの学校にもトレーナーがいる」時代がくるかもしれません。


🟦 スクールトレーナー制度とは?その役割と目的

「スクールトレーナー」は、学校に外部から訪問し、**子どもの身体ケアや運動支援を専門的に行う理学療法士(PT)**のこと。

スクールカウンセラーが“心の支援”をするように、
スクールトレーナーは“身体の支援”を担います。

▶ どんな活動をしているの?

  • 保健室での姿勢や体の使い方のアドバイス
  • 体育の授業や部活動でのケガ予防の支援
  • 運動器検診での評価とフォロー
  • 養護教諭や担任との連携
  • 必要に応じた医療機関への紹介

こうしたサポートを通じて、“学校生活の中で、安心して体を動かせる環境”を整えるのが目的です。


🟦 制度が生まれた背景|なぜ今「学校 × 理学療法士」なのか?

文部科学省の調査では、子どもの体力や柔軟性の低下、姿勢不良、成長期の痛み(オスグッドなど)が問題視されています。

また、小中学生のケガは年間50万件以上とされており、予防の観点からも専門職の介入が求められてきました。

▶ 参考:運動器検診が土台に

2016年から全国で導入された「運動器検診」では、

  • しゃがめない
  • 片足立ちができない
  • 姿勢が極端に崩れている
    といった子どもの変化が明らかに。

こうした背景を踏まえ、2024年より「スクールトレーナー制度」が本格スタートしました。


🟦 モデル地域・島根県での先進的な取り組み

島根県では、いち早くモデル事業としてスクールトレーナー制度を導入。
理学療法士が直接学校を訪問し、以下のような実践を行っています。

  • 柔軟体操の指導
  • 成長痛の相談対応
  • 姿勢チェックと家庭でのアドバイス

保護者や教員との連携もスムーズで、学校全体で「身体づくり」に取り組む雰囲気が広がっているそうです。


🟦 私自身も資格取得を目指しています

私は理学療法士として、日々子どもたちの体を見ていますが、「学校」という現場はまた違う支援が必要だと感じています。

今後は、スクールトレーナーとしての資格を取得し、**“病院の外”でも活躍できる理学療法士”**を目指していきます。


🟦 次回予告:スクールトレーナーになるには?

次回の記事では、以下のような情報を紹介します。

  • スクールトレーナー資格の取り方
  • 講習の内容や費用、日程
  • 今のうちに準備しておきたいこと

理学療法士や運動指導に関心のある方にとって、必見の内容です。
▶【第2回】資格取得のステップはこちら【第2回】資格をとるには?


🔗 参考リンク・資料

山陰中央新報(スクールトレーナー活動報道)
 https://www.sanin-chuo.co.jp■「学校に理学療法士が来てくれるって…知ってましたか?」

公益財団法人 運動器の健康・日本協会
 https://www.bjd-jp.org/trainer

最近、「スクールトレーナー」という新しい制度が動き始めました。
まだ聞き慣れない言葉かもしれません。でも、これは間違いなく、これからの子どもたちの“身体”を支える大きな一歩だと思うのです。

私は理学療法士としてこの制度に関心をもち、今後、この資格を取得する予定です。
このブログでは、そんなスクールトレーナーの全貌を、5回にわたってじっくり掘り下げていきたいと思います。


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