鉄棒が苦手な子の克服法|楽しく上達するコツ

運動種目

「うちの子、どうして鉄棒ができないの?」と悩んでいませんか?

「鉄棒にぶら下がるのも怖がる…」
「逆上がりがどうしてもできない」
「鉄棒に乗った後、どう動けばいいかわからない」

こんな悩みをもつ親御さんは多いのではないでしょうか?

実は、鉄棒は「握る・ぶら下がる・回る」など複数の動きを組み合わせる運動です。 そのため、子どもにとっては意外と難しく感じることが多いのです。

特に、感覚統合理論 の視点から見ると、「鉄棒が苦手な子」には共通した特徴があることがわかっています。

本記事では、 鉄棒が苦手な子どもの特徴と、感覚統合の理論に基づいた克服方法 をご紹介します!

鉄棒を通じて「できた!」を増やし、お子さんの自信につなげましょう!



1. 鉄棒が苦手な子どもの特徴とは?

鉄棒を苦手とする子どもには、大きく分けて4つの特徴 があります。

① 握力や腕の力が弱い

鉄棒では「ぶら下がる・支える」動作が必要です。そのため、腕の力や握力が不足していると、鉄棒を持ち続けることができず すぐに手を離してしまうことがあります。

📌 こんな子に多い! ✔ 「鉄棒を握るだけで手が疲れちゃう」
✔ 「すぐ手が離れちゃう…」
✔ 「長くぶら下がるのが苦手」


② 逆さまになる感覚が苦手

鉄棒では、前回りや逆上がりで 「頭が下になる」状態 を経験します。
しかし、 庭覚(バランス感覚)が未発達 の子は、逆さになると怖くて体が固まってしまうことが多いです。

📌 こんな子に多い! ✔ 「コウモリや布団干しの姿勢が怖い」
✔ 「頭が下がるとパニックになっちゃう」
✔ 「回転系の遊びが苦手」

理学コメント
理学コメント

「逆さまになる感覚って、大人でも慣れてないと怖いよね! まずは低い鉄棒やぶら下がり遊びから慣れていく のがポイントだよ。」


③ 体幹が弱く、バランスがとれない

鉄棒は「腕」だけでなく「体幹」も重要です。体幹が弱いと、ぶら下がったときに体がグラグラしてしまい、安定しにくくなります。

📌 こんな子に多い! ✔ 「鉄棒につかまっても体が揺れてしまう」
✔ 「ツバメのポーズでキープできない」
✔ 「逆上がりのときに体がまっすぐにならない」

💡 理学療法士のコメント

理学コメント<br>
理学コメント

「鉄棒って、ぶら下がるだけでも 体幹の力を使う運動 なんだ!鉄棒だけじゃなくて バランスボール平均台 で遊びながら鍛えるのもオススメだよ!」


④ 動作のタイミングがつかめない

鉄棒は「ぶら下がる→足を蹴る→回転する」など、動作をスムーズにつなげることが大切です。
しかし、動きの流れがつかみにくいと、途中で止まってしまったり、うまく回れなかったりします。

📌 こんな子に多い! ✔ 「足を蹴るタイミングがわからない」
✔ 「逆上がりで途中で止まっちゃう」
✔ 「動作がバラバラになってしまう」

理学コメント
理学コメント

「動きのリズムをつかむためには、スモールステップで分けて練習する のが大事!いきなり逆上がりじゃなくて、まずは ぶら下がりや足の振り からやってみよう!」


2. 鉄棒を成功させるために必要な運動能力

鉄棒ができるようになるためには、次の 4つの運動能力 が必要です。

  • 握力・腕の力(ぶら下がる力)
  • 前庭覚(バランス感覚)(逆さになる感覚)
  • 体幹の安定性(ブレずに支える力)
  • 動作の統合力(動きをスムーズにつなぐ力)

これらを 楽しく遊びながら鍛えられる練習方法 を、次の章で紹介します!

3. 感覚統合理論を活かした鉄棒の練習ステップ

鉄棒が苦手な子どもには、いきなり難しい技に挑戦させるのではなく、感覚統合理論に基づいたスモールステップの練習 を取り入れることが大切です。
ここでは、「握る→ぶら下がる→足を振る→回る」 の順番で段階的に練習していきます!


① 鉄棒をしっかり握る練習

まずは 握力を強化し、鉄棒をしっかり握れるように することが大切です!

練習方法:「ぶら下がりチャレンジ」

🔹 目的:握力をつけ、鉄棒に慣れる
🔹 方法
・鉄棒に両手でつかまり ぶら下がる
・「10秒キープできるかな?」とゲーム感覚で挑戦
・慣れてきたら 揺れる鉄棒(うんてい) でもやってみる


② 逆さまになる感覚を身につける練習

「逆さになるのが怖い」子は、まずは ゆっくり逆さまになる動き に慣れましょう!

練習方法:「コウモリぶら下がり」

🔹 目的:逆さの姿勢に慣れる
🔹 方法
・鉄棒に 両足をひっかけ、ぶら下がる(コウモリの姿勢)
・慣れてきたら、 ゆらゆら揺れてみる
・さらに余裕があれば、 「何秒キープできるかな?」ゲームをする


③ 足を振って勢いをつける練習

逆上がりや前回りでは、足の動きを連動させることが重要です。
ここでは、鉄棒を使わずに 地面でできる練習 から始めます!

練習方法:「ロケット足振り」

🔹 目的:足を振る感覚をつかむ
🔹 方法
・仰向けに寝て、足をまっすぐ伸ばす
・「ロケット発射!」と言いながら、両足を高く振り上げる
・慣れてきたら、 鉄棒につかまりながら足を振る練習へ進む


④ 回転のタイミングをつかむ練習

鉄棒の技がうまくいかない原因の一つに 「動作のタイミングが合わない」 ことがあります。
回転系の動作は、 リズムを意識して練習 しましょう!

練習方法:「布団干し→ツバメ」

🔹 目的:回転の感覚を身につける
🔹 方法
・鉄棒にお腹をつけ、「布団干し」の姿勢をとる
・そのまま 「ツバメ」の姿勢 に戻る動きを繰り返す
・慣れてきたら、前回りの動作につなげていく


4. 鉄棒が楽しくなる!親御さんのサポート方法

鉄棒の練習をするとき、親のサポート もとても大切です!
ここでは、お子さんの「やる気」を引き出すためのポイントをご紹介します!

① 小さな成功を褒める

✔ 「5秒もぶら下がれたね!すごい!」
✔ 「さっきより足が高く上がったよ!」
✔ 「ツバメの姿勢、すごくかっこよかった!」

「できた!」の瞬間を見逃さず、すぐに褒める ことで、子どもは自信をもって練習に取り組めます!


② 無理にやらせない

鉄棒は「怖い」と感じる子も多いため、無理にやらせると逆効果 になることもあります。
子どもが嫌がる場合は、まずは「遊び」から取り入れましょう!

「鉄棒の下をくぐるだけ」でもOK!
「お母さんと一緒にぶら下がる」でもOK!

鉄棒に慣れることが大切なので、楽しめるレベルからスタート してみましょう!


③ 目標を「小さく」設定する

「いきなり逆上がりを成功させる」ではなく、
✔ まずは 5秒ぶら下がる
✔ その次は 足を振る
✔ 最後に 布団干しをしてみる

このように 「小さな目標」 を設定すると、成功体験を積みながら成長できます!


5. まとめ:鉄棒を通して「運動好きな子」になろう!

鉄棒が苦手な子どもには、「握力・バランス感覚・体幹・動作のタイミング」 の4つの要素が関係しています。

鉄棒の技を成功させるためには、いきなり難しい技に挑戦するのではなく、
ぶら下がる練習
逆さまになる感覚を身につける練習
足を振る練習
回転のタイミングをつかむ練習

このように、感覚統合理論を活かしたステップ練習 を取り入れてみましょう!

親御さんの温かいサポートがあれば、お子さんはきっと鉄棒を楽しく取り組めるようになります!


📚 参考文献

厚生労働省 (2018). 保育所保育指針解説.

Ayres, A. J. (2005). Sensory Integration and the Child. Western Psychological Services.

文部科学省 (2021). 幼児期運動指針

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